EV12AQ605を単独あるいは複数同期させて作動させるシステムを設計することができます。毎秒1.6ギガサンプル（GSps）で4チャンネルモード、3.2 GSpsで2チャンネルモード、または6.4 GSpsで1チャンネルモードを選択できます。このADCの部品番号1つだけで、さまざまなシステム構成に対応できるようになります。

Teledyne e2vの最新のデータコンバーターに見られるように、EV12AQ605には実績のあるチェーン同期機能が備えられています（マルチADC同期で詳細をご覧ください）。標準的なポイント・ツー・ポイント・アプローチによって同期させることができます。この機能により、大型フェーズドアレイアンテナや、広帯域マイクロ波バックホール用のマルチ入力マルチ出力（MIMO)システム、さらにはマルチチャンネルのデジタル記録オシロスコープ（DSO)におけるチャンネル数増加の傾向に対応することができます。これにより、ADCを高性能でカスタマイズ可能なものとしたり、電気通信/試験/測定システムに適したものにしたりすることができます。

単独動作時、複数の同期動作時のEV12AQ605の構成

さらに、EV12AQ605はクロスポイントスイッチ（CPS)を備えており、これにより4基のコアを同時に、あるいは独立して作動することができるようになり、最大6.4 GSpsのサンプリング速度をユーザーの望むチャンネル数に割り当てることができます。

下の図は、４、２、１チャンネルモードで可能なADC構成を示しており、各コアへの入力信号ルーティングと内部クロック信号構成を表しています。

4チャンネルモード構成でのEV12AQ605（チャンネル当たり1.6 GSpsまでのサンプリングレート）

2チャンネルモード構成でのEV12AQ605（チャンネル当たり3.2 GSpsまでのサンプリングレート）

1チャンネルモード構成でのEV12AQ605（チャンネル当たり6.4 GSpsまでのサンプリングレート）

システム設計者はこの機能により、柔軟で、拡張性のある最先端の機器を開発することができます。

EV12AQ605は、6.5 GHzを超える入力帯域幅（拡張帯域幅モード）で、アナログRFの世界とデジタルの世界の橋渡しをします。

EV12AQ605は、システムコストの最適化を求めるお客様に特に適しています。EV12AQ600のサンプルですでに試験をしているお客様はEV12AQ605に乗り換えることができます。

EV12AQ600とEV12AQ605の主な違いは、以下の表に示しています。その他の機能は同一です。

インターリーブミスマッチの較正については、低入力周波数（800 MHz未満）および高入力周波数範囲（800 MHz超）での使用に相当するオフセット、ゲイン、位相遅延のミスマッチ修正値に対して、2セットのみが利用できます。工業試験では固定温度で較正を実施するため、中間温度でのオフセット、ゲイン、位相遅延のミスマッチ値の内挿は利用できません。ユーザーは、相当する内部レジスターで適切値を調整することで、オフセット、ゲイン、位相遅延のミスマッチを最適化することができます。

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EV12AQ605の製品概要

ギガヘルツデータコンバーターにおけるシンクロナイゼーション、チェーン、簡易マルチチャンネルシンクロナイゼーション

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