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  • アビオニクスアプリケーション

アビオニクスに特化したAS/EN 9100準拠の半導体

•過酷な状況に最適化されたプロセッサ・ソリューション
•総合的なスクリーニングと共に、最新のプロセッシング技術を提供
•システムライフサイクルの長期化に対応するよう、継続的な供給体制を確保

主なアプリケーション:
ミッションクリティカルなアビオニクスシステムは、部品の品質や動作信頼性において妥協が許されません。人命を危険にさらす可能性があるためです。

宇宙用途の場合と同様に、サイズ・重量・電力(SWaP)の制約が、どのコンポーネントを採用するかに大きな影響を与えます。少ないコンポーネントでよりシンプルなシステムを実現するソリューションが必要です。こうしたソリューションにより、物理的なスペースや燃料などのリソースへの負担を軽減できます。

SWaPを考慮すると、地上設備ではごく一般的な熱対策が、実際のアビオニクスシステムには適用できないことがあります。ファンを設置するスペースとファンの電力が確保できないため、(必ずしも効果が高いとは言えない)ファンレス放熱を採用せざるを得ない場合もあるのです。そのため、各部品に大きな熱応力がかかることになります。

マルチコア・プロセッシング技術

マルチコア・プロセッサは、SWaPの観点からも大きな魅力があります。高集積化により、基板占有面積やシステムの消費電力を大幅に削減することができるためです。キャッシュやインターフェイスの部分を共通化することで、システムの複雑さを軽減し、SWaPの要求との整合性を高めることができます。

逆に、シングルコアのプロセッサを複数個並べることが望ましい場合もあります。システムの処理リソース全体への電源供給ラインやクロック信号が一つしかないことが問題になる場合には、こちらのアプローチが適切です。また、プロセッサに専用の周辺機器を搭載することで、より冗長性の高いシステムを構築することができますし、長期的な信頼性を確保することができます。

しかし、技術が進歩しているため、今後の実装はマルチコア・プロセッシングを採用する方がはるかに有利です。最近の技術革新により、各コア間の干渉を緩和することができるようになりました。さらに、マルチコアデバイスを利用することで、計算量の多い人工知能(AI)ワークロードの実行が可能になることも見逃せません。アビオニクス分野ではマルチコア・デバイスによって、例えば画像認識などの機能をさらに活用できる可能性があります。

プロセッサが極端な温度などの厳しい条件下でどのように動作するか、詳細に理解しておくことは仕様を決める上で非常に重要なポイントになります。また、万が一、飛行中に熱管理システムが故障しても、プロセッサが動作を維持できることを検証する必要があります。

長期的な目標への取り組み

アビオニクスシステム設計に関連する開発および認定手続きは長期にわたり、通常は数年かかります。このためメーカーとしては、可能な限り何度も再利用できるような設計を考えます。そのため、さまざまなデバイスで構成されるプロセッサ・プラットフォームに接続できるよう、フォームファクタやインターフェイスに互換性のあることが非常に重要です。また、長期間使用するシステムでは、継続的な供給体制を保証し、製造中止のリスクを回避する必要があります。

Teledyne e2vはAS/EN 9100に完全に準拠しており、過去40年間、世界有数の航空宇宙メーカーに高信頼性プロセッサ技術を供給してきました。NXPのようなパートナーベンダから最高の性能を持つユニットを調達してアプリケーションに最適化したデバイスを出荷しており、最新の航空機に搭載するために必要なあらゆる要素を備えているのです。必要な動作パラメータを維持できるよう、総合的な温度スクリーニングを実施しています。温度変化への耐性に加え、振動や激しい衝撃にも強い堅牢性を備えています。必要に応じて、構造的な変更(パッケージのはんだボールの取り付けなど)を行うことができます。

 

製品の特徴

Qormino®は、Teledyne e2vのカスタムメイド基板技術を活用し、NXPのQorIQ®プロセッサ・ポートフォリオを利用して、超小型のフォームファクタで高い性能と信頼性を実現しています。1.4GHzで動作可能な64ビットArm® Cortex® A72クアッドコアと4ギガバイトのDDRメモリを一緒にパッケージングすることで基板面積を節約し、システムへのインテグレーションも簡単です(プロセッサとメモリをつなぐインターフェイスを設計する必要がありません)。

Teledyne e2vのT1040 QorIQ®クアッドコアプロセッサは、どれも64ビットのe5500アーキテクチャをベースにしています。1.4GHz動作のため、制御、データパス、アプリケーション層の複合処理、および汎用的な組み込み演算処理に使用することができます。また、SATA、PCI-Express、USB、eSPIなど、さまざまなインターフェイスで接続することが可能です。動作温度は-55°C~125°Cと、広い温度範囲に対応しています。

T1042 QorIQ®も航空宇宙分野での使用に最適なデバイスです。高集積化により、個々のプロセッサを複数個搭載した場合よりも高い性能を発揮することができます。このクアッドコアデバイスでは、各コアに独立したL2キャッシュ(容量256kバイト)を搭載し、コア間の干渉による動作不良を防止しています。

また、個別プロセッサ実装用として、T1024のシングルコア版であるT1014 QorIQ®もあります。このシリーズのデバイスは23mm x 23mmフォーマットのパッケージで提供しており、他のさまざまなTeledyne e2vプロセッサ(T1024など)と完全なピン互換性があります。このため、システム設計においてプラットフォーム戦略を採用して、必要に応じて性能とパワーバジェットのレベルを調整することができます。

T1040 QorIQ®には、Gbit Ethernet、PCI-Express、SATA、USB 2.0、DUART、I²Cなどの豊富なI/Oと、32/64ビットDDR3L/DDR4 SDRAMメモリコントローラ機能も備わっており、データ集約型アプリケーションに最適です。64ビットのクアッドコア構成で、高い集積度が特徴です。そのため、個別のプロセッサーユニットを複数個使用する場合に比べて、大幅な性能向上が期待でき、省スペース化も実現できます。動作温度は-55°C~125°Cと、広い温度範囲をカバーしています。

T2080 QorIQ®およびT2081 QorIQ®通信プロセッサは、いずれも1.8GHzデュアルスレッドのe6500コアを搭載しています。8個の仮想コアを搭載し、費用対効果と電力効率の高いデータ処理ソリューションを提供します。T2080は896ボールBGAパッケージ(サイズ:25mm×25mm)、T2081はさらに小型で、780ボールBGAパッケージ(サイズ:23mm×23mm)のパッケージとなっています。いずれにも32/64ビットDDR3 SDRAMメモリコントローラ機能があり、Gbit EthernetおよびPCI-Express接続が可能です。

T1024 QorIQ®は、データパスアクセラレーションアーキテクチャ(DPAA)を採用した64ビットe5500のデュアルコアデバイスです。また、QUICC Engine®ディスプレイ・インターフェイスユニットにより、システムのヒューマンマシン・インターフェース(HMI)の接続が簡単です。また、ECC(エラー訂正コード)機能により、データの完全性を維持します。

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